「リセール大失敗談」シリーズ
- 第1部:はじめに ── 3つの落とし穴
- 第2部:どこを買うか? ── 価格の傾向
- 第3部:君に決めた ── 試合選定
- 第4部:Pay Nowを押す ── 決済ドキュメント
- 第5部:まじか。。 ── インボイスの想定外
- 第5弾:過去に大量に買ったチケットどうなった? ── 中間報告(▲11万円)
- 第6弾:プラ転しました ── 最新収益分析(本記事)
前回までのあらすじ
2025年11月24日、FIFA公式リセールマーケットプレイスで、決勝トーナメントのCategory 1チケットを3試合・計12枚購入しました。総額は約$16,000(約248万円)。
購入直後には「席がバラバラ」「シアトルの税金9万円」など想定外の連続で、タイトルの通り”大失敗”という気持ちが強かったのが正直なところです。
そして12月21日の中間報告(第5弾)では、手数料15%を差し引いた実質収支が合計で約11万円のマイナスという結果でした。
そして2ヶ月後、最新価格を確認してみた
2026年2月20日、改めてFIFA公式リセールマーケットプレイスにログインし、各試合のCategory 1の現在価格を確認しました。
ここで重要なのが手数料の計算方法です。
FIFAリセールの手数料構造
買うとき:チケット価格 + 15%バイヤー手数料 + 州税 → 買い手が全部払う
売るとき:売値から15%セラー手数料が引かれるだけ。税金は買い手負担なので、売り手からは引かれません。
つまり、売り手の手取り = 売値 × 0.85
前回(第5弾)の記事では「出品額×85%」と書いていたのでこの部分は同じですが、今回改めて正確な計算式を整理しました。購入時に買い手として支払った州税は、売るときには関係ありません。
3試合の購入内容(おさらい)
| 試合 | 会場 | 日程 | ラウンド | 枚数 | 支払総額 |
|---|---|---|---|---|---|
| M076 | Houston | 6/29 | R32 | 4 | $3,580 |
| M094 | Seattle | 7/6 | R16 | 4 | $6,210 |
| M089 | Philadelphia | 7/4 | R16 | 4 | $6,210 |
| 合計 | 12 | $16,000 | |||
支払総額にはチケット代 + 15%バイヤー手数料 + 州税がすべて含まれています。Houston(TX州0%)、Seattle(WA州10%)、Philadelphia(PA州5%)。
現在のリセール価格(2026年2月20日時点)
| 試合 | ラウンド | Cat1 最安値 | Cat1 最高値 |
|---|---|---|---|
| M076 Houston | R32 | $1,288 | $27,111 |
| M094 Seattle | R16 | $1,840 | $57,500 |
| M089 Philadelphia | R16 | $1,943 | $23,000 |
注目すべきはSeattle(M094)の最高値$57,500(約891万円!)。Round of 16という段階と、対戦カード次第での高騰期待が反映されています。もちろんこれで売れるかは別問題ですが、市場の温度感は伝わります。
収益計算:最安値で売った場合のシミュレーション
ここでは保守的に、現在の最安値で全チケットを売却した場合の試算を行います。売り手の手取りは「売値 × 0.85」(15%手数料控除のみ)です。
1枚あたりの損益
| 購入単価 | 売値 (最安値) |
手数料 15% |
手取り | 損益 | |
|---|---|---|---|---|---|
| Houston | $895 | $1,288 | $193 | $1,095 | +$200 |
| Seattle | $1,553 | $1,840 | $276 | $1,564 | +$12 |
| Philadelphia | $1,553 | $1,943 | $292 | $1,652 | +$99 |
3試合すべてで黒字です。特にHoustonは1枚あたり約$200(約31,000円)のプラス。Texas州は税金0%だった恩恵が、売るときにも効いています(購入コストが安かった分、利幅が大きい)。
全体サマリー(12枚合計)
| 枚数 | 支払総額 | 売却総額 | 手取り | 損益 | 率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Houston | 4 | $3,580 | $5,152 | $4,379 | +$799 | +22% |
| Seattle | 4 | $6,210 | $7,360 | $6,256 | +$46 | +1% |
| Philadelphia | 4 | $6,210 | $7,774 | $6,608 | +$398 | +6% |
| 合計 | 12 | $16,000 | $20,286 | $17,243 | +$1,243 | +8% |
結果:▲11万円 → +19万円へ
日本円換算(1ドル = 155円)
| 購入総額: | $16,000 × 155 = 約248万円 |
| 手取り総額: | $17,243 × 155 = 約267万円 |
| 利益: | $1,243 × 155 = 約19.3万円の黒字(+7.8%) |
この3ヶ月で何が起きたか
考察:なぜプラ転したのか
ポジティブな要因
1. 組み合わせ抽選会の効果
12月6日のファイナルドロー後、各試合の対戦カードの可能性が見えてきたことで、実需ベースの価格形成が始まりました。第5弾の記事で「カード確定時に価格が動きやすい」と書いた通りの動きが出ています。
2. Round of 16の希少性
SeattleとPhiladelphiaはどちらもRound of 16。グループステージの結果次第では、強豪同士の対決になる可能性があり、そうなればさらなる高騰が期待できます。
3. Houstonの安定感
最も投資額が小さかったHouston(R32)が、収益率+22%と最もパフォーマンスが高い。「安い試合を税金の低い州で買う」という戦略が結果的に正しかったことになります。
引き続きのリスク要因
売り手手数料15%の壁は変わらない。15%を引かれてもプラスになるには、購入時より17.6%以上高く売れる必要があります。今はそのラインを超えていますが、対戦カードの組み合わせ次第では下がる可能性もあります。
大会が近づけばリセール市場が飽和する可能性。チケット返却やキャンセル枠の放出もあり得ます。
これは「最安値で売った場合」の保守的な試算。中央値で売れれば利益は数千ドル規模になりますが、最安値を下回る展開もゼロではありません。
前回の”大失敗”は本当に失敗だったのか?
振り返ると、このシリーズで「失敗」と書いてきた要素は確かにありました。
席がバラバラ → これは今でも変わらない。観戦体験としてはマイナス。
シアトルの税金9万円 → 購入時のコストとしては痛かった。ただし売るときには買い手が税金を払うので、売却時には影響しない。
250万円の資金拘束 → これも変わらず。精神的な負担は大きい。
ただ、「投資」として見た場合、3ヶ月で248万円が267万円になった計算です。年率換算で+31%。もちろんリスクを考えれば単純比較はできませんが、少なくとも「大失敗で終わった」という状況ではなくなりました。
今後の方針
これらのチケットは、あくまで日本代表がそこにいるなら現地で応援するためのものです。この方針は第5弾から変わっていません。
グループステージで日本がどこに進むかによって:
日本が来る試合 → そのまま使って現地応援
日本が来ない試合 → 状況を見ながら売却を検討
いずれにしても、「重複当選しても過度に心配しなくてよい」という第5弾の結論は、今回の数字でさらに裏付けられたと思います。
まとめ
「リセール大失敗談」と銘打ったこのシリーズですが、まさかの展開で黒字に転換しました。
もちろん、まだ確定利益ではありませんし、今後の価格変動で再びマイナスに戻る可能性もあります。ただ、FIFAリセールの手数料30%構造(買い手15%+売り手15%)を超えて利益が出ているという事実は、ノックアウトステージのチケットの需要の強さを物語っています。
次の大きな節目は、グループステージの組み合わせが具体化してくるタイミング。その時にまた価格をチェックして、続報をお届けする予定です。
250万円の”大失敗”は、3ヶ月で19万円の黒字に変わりました。
── 物語は、まだ続きます。
(注記)
本記事は個人の体験に基づくものであり、チケット価格や利益を保証するものではありません。日本円換算は1ドル=155円の概算です。リセール価格は常に変動し、今後マイナスに転じる可能性もあります。リセールのご利用は計画的にお願いします。
価格データ取得日:2026年2月20日 / FIFA公式リセールマーケットプレイス (fwc26-resale-usd.tickets.fifa.com)



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